病院内外から依頼を受けた、頭から足の先までのあらゆる部位を、臨床各科の先生方と連携を取りながら、最新画像診断機器を用いて撮影を行い、適確な診断に必要な画像提供やその画像診断、IVR治療などを行なっています。癌などの悪性疾患のみならず、一刻一秒を争う緊急疾患から、加齢とともに徐々に進行していく慢性疾患まで、病気も多岐にわたり、対象患者も乳幼児から100歳を超える高齢の方までと広く対応させていただいています。
日々進歩していく高度な専門医療に対応するため、本年度は3T-MRIを導入したのを始め、先進機器を最大限駆使して、これからも質の高い安全で最適な画像情報を個々の患者さまに提供し、診療に役立ててまいります。今までと同様に、柏市近隣の住民の皆さまがいつでも安心して検査を受けられますよう、患者さま本位、この病院に来て検査をして良かったと思われる放射線科を目指してまいります。
現在放射線科は、常勤放射線科医師1名、非常勤放射線科医師7名(東京医科歯科大学放射線科の協力により、放射線科専門医を派遣していただいています)、診療放射線技師10名、看護師で構成されており、密な連携を図り診療業務を行っています。
X線一般撮影(胸部、腹部、骨撮影など)、X線透視造影検査、CT、MRI、血管撮影、乳房撮影(マンモグラフィー)、骨密度検査、結石破砕など各診療科の依頼のもと各種検査、診断治療の業務を行っています。
乳がん検診にも積極的に対応するため、特に女性に配慮した検査態勢を心がけており、マンモグラフィー検査ではすべて乳腺専門の女性技師が担当していますので、安心して検査を受けていただいています。
また地域連携事業として、院外の医療機関からの検査依頼をうけ、CT、MRI、骨密度検査などを行っています。これらの検査を施行した後、CD-R、フィルム及び放射線科医による読影結果をすみやかに紹介医療機関にお渡ししています。いつでも積極的に対応をさせていただきますので、ご活用いただければ幸いに考えています。
各種画像診断に基づき、放射線機器のガイドの下にカテーテルや針を用いて安全に施行するIVR(インターベンショナルラジオロジー)も積極的に行っています。患者さま中心の検査治療を心がけるとともに、安心して安全な検査治療を受けていただけるよう、できる限り被曝の低減に努めながら常に新しい技術を取り入れています。このためにも、最新装置導入の推進と専門技術取得による撮影技術等の向上に努めています。検査等に関して疑問な点などがございましたら、お気軽に放射線科窓口でご相談ください。
CTとは、X線管球を体軸に合わせて回転させながらX線を照射することにより、体の輪切りの画像や3次元画像を作り出す装置です。
当院では、マルチスライス(1 2 8スライス) CTを2 0 1 6年2月に増設しました。全身領域をより高速で撮影できることに加え、放射線被曝を減らしながらも、より高精細な画像を提供できるようになりました。
特に息止めできない救急患者や心臓などの血管も鮮明な画像が得られ、小さな病変の診断精度も格段と向上しています。
心臓CT(PDFファイル:別ウィンドウが開きます)
検査の詳細をお知りになりたい方はこちらへ
強い磁石と電波を使い、体の内部の情報を任意の断面で画像にする装置です。また造影剤を使用せずに血管や胆管などの画像を得ることができます。脳血管や各種の腫瘍、脊椎、骨関節などの精密検査を行なっています。本年度は3T-MRIの新規導入と、1.5T-MRIの最新バージョンへの更新がなされたため、診断の質のさらなる向上、検査受入件数の増加が見込まれますので、検査待ち時間の短縮など患者さまサービスの向上に努めます。
早期の乳がんのサインである砂のような石灰化を、鮮明に写し出すことができる検査です。乳がん検診を積極的に受け入れ、乳腺専門の女性放射線技師による精度の高い撮影を行っています。近年、食生活の欧米化に伴い我が国においても乳がんは増加の一途をたどっています。乳癌から命を守るためにも検診が勧められます。
最新式のFPD(フラットパネルデイテクター)搭載デジタルX線テレビシステムを設置しており、より少ない被曝線量で鮮明な画像を映し出すことができます。胃や大腸などのバリウムを用いた精密検査や術前、術後の精密検査のほか、腫瘍の生検、膿瘍のドレナージなどのIVRにも対応しています。
血管造影検査は血管内にカテーテルと呼ばれる細い管を入れ、造影剤を注入し撮影します。心臓の冠動脈疾患の診断、治療や肝腫瘍に対する肝動脈塞栓療法、動注療法、リザーバ留置術、外傷出血や吐血、喀血に対する血管塞栓術などを行っています。
胸部、腹部、骨や関節などのレントゲン撮影を行います。当院ではコンピューターを利用したデジタル撮影を行っています。
被曝のことが気にかかると思われますが、一般X線撮影では大変少ない放射線量を用いて撮影を行っていますので、身体への影響はほとんどありません。
微量のX線を照射し、腰や大腿骨の骨密度を直接測定する検査です。検査はベッドの上にお休みいただくだけなので、検査に伴う痛みなどは全くありません。骨粗鬆症は骨の強度が低下し、骨折の危険性が高くなる病気です加齢とともに骨折などを起こしやすくなります。自分の腰や大腿骨の骨密度を知ることで骨折を予防することに役立てましょう。
体の外から衝撃波(音波の一種)を尿管や腎臓などの結石に照射し、細かく砕く治療方法です。細かく砕かれた結石は、数日から2週間程度で尿と共に排泄されます。
開腹手術をすることなく、体外からの衝撃で結石を砕くこの治療法は、痛みもほとんど感じないため、身体への負担が軽いのがこの治療の特長です。
当科では患者さまとのコミュニケーションを大切にしています。患者さまの立場に立って考え、思いやりを持って接するようスタッフ一同心がけています。また被曝をできるだけ低減し、正確で有用性の高い画像を提供するため、日々技術の向上に努めています。
患者さまへの検査の説明を行い、信頼される放射線科を目指していますので、検査内容や医療被曝などご不明な点がございましたら、遠慮なくスタッフへお声かけください。
医師名 | 林 孝行(はやし たかゆき) |
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役職名 | 放射線科科長・診療協力部門長 |
所属医局 | 奈良県立医科大学放射線科 |
専門分野 | 放射線診断 インターベンショナルラジオロジーIVR |
資 格 | 日本医学放射線学会放射線診断専門医 日本血管造影・インターベンショナルラジオロジー学会認定専門医 日本医師会認定産業医 |
所属学会 | 日本肝臓学会 日本肝癌研究会 |
ひとこと | 福島で原発事故が起こって以降、被曝に対する関心が非常に高まっています。当科でも従前にもまして、「無駄な被曝はさせないしない」を合言葉に、正確な診断と適切な治療に当たっています。 |
医師名 | 花房 薫(はなふさ かおる) |
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役職名 | 放射線科医長 |
所属医局 | 東京医科歯科大学放射線診断科 |
専門分野 | 放射線診断 |
資格 | 日本医学放射線学会放射線診断専門医 |
所属学会 |
医師名 | 岡澤 かおり(おかざわ かおり) |
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役職名 | 放射線科医長 |
所属医局 | 東京医科歯科大学放射線診断科 |
専門分野 | 放射線診断および乳腺 |
資格 | 医学博士(東京医科歯科大学) 日本医学放射線学会放射線診断専門医 検診マンモグラフィ読影認定医 |
所属学会 | 日本乳癌学会 |